特集・インタビュー

横浜ソーシャルビジネス事業者レポート ≪株式会社HUG 酒井洋輔さん≫


築50年以上の古民家を生かしたHUG.CAFE。門の横には品よく曲がった大木のさるすべりが植えられている。入口まで続く敷石を歩くと、つつじ、ぎぼうし、あじさいと四季折々の草花が出迎えてくれる。長年かけて出来上がった自然と調和するように整えらた庭園は入る前から安らぐ気持ちになる。

敷地は270坪。中にはいると、とても線路横のお店とは思えないほど静かな空間。どの席に座っても庭園の緑が眺められる。地元の自然食材を使って交流の場を育む、そんなHUG.CAFEを運営されている株式会社HUG 酒井さんにお話しを聞いた。

HUG.CAFE開業のきっかけ

親会社である松栄建設株式会社で不動産の仕事をしながら、いまのHUG.CAFEになる古民家が空き家になったときに、以前から考えていた「ビジネスと社会貢献の両立」という思いを持ち主である大家さんへ伝えられたそう。大切な古民家を「生かして残していく」ために丁寧に使っていくことを約束し、大家さんの賛同のもとで契約からわずか3か月というスピードで2015年3月にオープン。

苦労されたことは?と聞くと、「ただやりたいという思いで立ち上げた、人にも恵まれていました。とても楽しかった」と嬉しそうに語ってくれた。

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メニューへのこだわりとスタッフの関わり

ランチに使用される食材の多くは神奈川県内産の自然農家から直接仕入た野菜、厳選された調味料等。店内キッチンで全て手作り。HUG.CAFEではスタッフのみなさんを”HUGシスターズ”と呼び、仕入れ・調理・メニューをすべてスタッフで考えている。ランチは一日40食をこなす。

スタッフは20代~60代のさまざまな年代の方が集まり相互の良いところを生かしている。6名いるスタッフのみなさんはすべて有償スタッフで、企業理念を共有して高い志を持ち、育成で困ったことがないと酒井さんは言う。

カフェタイムには小田原のナッツ・ドライフルーツ専門店の手作り雑穀グラノーラやドライフルーツを使い、お店独自でアイスクリームや牛乳を添えた思わず写真を撮りたくなるようなオシャレで身体にやさしいメニューも人気。

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地域とのかかわり

通常のカフェ営業とは別にボランティアスタッフで運営されている「HUG食堂」は2015年10月にスタート。毎月1回開催されている子ども食堂だ。来店できるのは子どもだけ。毎回15名〜25名の子どもたちがボランティアスタッフと一緒に300円のカレーをわいわいと食べる。酒井さんはこの時だけ調理に関わるそうで、「おいしい!」と言ってもらえるのが嬉しいと笑顔を見せてくれた。

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開業してよかったなと思うときと今後の課題

「キッチンの中から、お客様がお庭をみて寛いでいるところを見るとほっとします。よかった、と思います」と答えてくれた。自己満足にならないように今後の展開を模索中。これからもしっかりつづけていきたいとのこと。

土曜の日中。暑い一日でしたが、庭の緑は涼やかで店内はゆったりとした空気感。酒井さんとスタッフのみなさんの和やかさとセンスを感じた。ランチタイムにまた訪れたい。

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 組織概要

HUG.CAFE
http://www.hug-engawa.com/

こころをつなぐビジネスという理念のもと、地域とつながる活動やイベントに積極的に取り組みながらカフェの運営で幅広い客層・地域にファンをつくる。

所在地:〒222-0021
神奈川県横浜市港北区菊名2-17-13

取材:2016年7月