特集・インタビュー

ソーシャルビジネス先輩事業者座談会2016【第2部】


ソーシャルポートヨコハマは横浜市のソーシャルビジネス起業支援としてメールマガジン配信や支援情報を発信しています。今回の特集はソーシャルビジネスの支援者が支援内容を披露することよりも、実際に支援を受けた側がどのような内容の支援を受けたかを披露してもらい、これから起業を目指す人にとって有用な情報となるよう座談会を企画しました。前回の第1部に続き、第2部の様子をレポートします。

※座談会第1部の様子はこちらのページでご覧いただけます。
http://socialport-y.jp/?p=9779

 

 

■ 座談会出席者

横浜ミサリングファクトリー 代表 松本美佐さん
http://misaling.net/

NPO法人こまちぷらす 代表 森祐美子さん
http://comachiplus.org/

株式会社教育ネット 代表取締役 大笹いづみさん
http://edu-net.co.jp/

コーディネーター:株式会社イータウン 代表取締役 齋藤 保

大きな変化、きっかけ

斉藤:前半で起業されたときのお話しを伺いましたので、後半は起業後の支援について、どのようにして事業の展開につなげていかれたか教えてください。

松本:私の場合は起業後から現在までソーシャルビジネスにずっと面倒を見てもらっていると思います。かなり使い倒しているというか、ありとあらゆる支援メニューを活用していますね(笑)

大笹:アメリカン・エキスプレス財団と、NPO法人ETIC.の共催した「アメリカン・エキスプレス・サービス・アカデミーはリーダー向けのプログラムで、長期の支援が受けられてとても良い勉強になりました。

斉藤:個別事業者を支援しづらい行政の支援施策を、民間の支援機関等が穴埋めしているという点も重要かもしれません。

森:スタッフが各現場でコーディネートするということは、結果として、「地域」をコーディネートすることになり、間接的に波及効果が大きいと思います。事業が動き始める時期に支援プログラムに時間をかけることが大切ではないでしょうか。人とのつながり、自分の考えをまとめるいい機会になりました。
3回目のSB個別相談の際に場所を新しく間借りするリスクを聞きました。誰かの場所に入って事業を展開するのはありがたいことだし、繊細なことなのできちんと理念共有をしていないとだめだということを改めて理解しました。現在はどこかで間借りするより自分たちの場所がほしいと感じています。空気感が大切なことを理解しました。中途半端な改装はやめたほうがいいことや定期借家についてなどアドバイスを受けました。やってみてわかることがありまして、結果的に商店会の中に入っている状態です。目に見えないところを表現するよう心掛け、形にすることができてきたと思います。

斉藤:支援セミナーでの学びや出会い、交流などの話題もあがっていましたが、オフィシャルな講座だけでなく、飲み会などの場は講座が終わった後の余韻で人と人とのつながりの場になり本音になって話ができるし、親近感も沸いて話がしやすいですね。セミナーよりも効果が出ることもあるかもしれません(笑)

改善点やさらに望むところは?

:まち普請のコンテストが10か月あり、その間は伴奏支援をしてもらいました。理念や波及効果を叩かれて、やりたいことが自分たちで見えてきました。そうしてカフェの「ママ集団」から「まちを見据えた団体」へ変化してきたんだと思います。誰かに叩いてもらうことはとてもよいことなのでそのような制度がソーシャルビジネスにあるのでしょうか?実行に移すのは大変だと思いますが…。

斉藤:すでに経済局が実施しているソーシャルビジネス個別相談窓口や伴走支援などの支援メニューがありますが、まち普請や地域活動のような事業性が高くない取り組みへの支援となると、他部局の範疇となるのかもしれません。ただ全市的に横断的に制度が整ってないという問題もあります。区が独自予算をあまり持っていないこと、局が連携して入る仕組みが少ないことなど。ソーシャルビジネス事業者がつなげても担当者が変わることで今までの関係がなくなってしまうこともありますね。

大笹:支援があるからといって支援に乗っかるだけではうまくいかないと思います。支援を受ける側も主体的に選んでいかなければならないです。なんとかしてくれるといった気持ではなく自分の言葉で語れるようにならなければ。支援を受けるにはある程度の覚悟を持たなければならないし、支援する側も覚悟が必要です。お互いに覚悟を持って臨みたいです。
ETIC.のアメリカン・エキスプレス・サービス・アカデミーでは支援が長期的な関わりがあってよかったです。同じような支援があったらよいと思います。やはり事業が動き出して、あれこれと乱立しだすと時間がとりづらくなってしまうので、関わりやすい環境をもっと作り出してほしいですね。

松本:ビジネスのスタイルなどによっても随分と支援の必要性や求める内容が違いますよね。NPO的に動き出す事業と、自分のような個人事業のような形態ではかなりニーズが異なっているし受けられるメニューも変わってきますね。

斉藤:代表、コアメンバーももちろんですが、スタッフの人材育成も両方大切です。みんなが意識を高く持つ団体になれればよいと思います。支援でお金が出ないことも課題ですが、思いの部分も世代交代で失われてしまうのが課題です。行政がなにか継続的に支援できる仕組みができたらよいのですが…。ソーシャルビジネス事業者らが結果として、地域の多様な団体とつないでいるように、行政の中でもつなぐ役割があったほうがよいのではないかとも感じています。

:お客さんがいつの間にかまちづくりに関わっていたというケースもあってよいのではないでしょうか。

 

これから起業する方へアドバイス

斉藤:これから起業する方へ先輩としてアドバイスをお願いします。

松本:サポートが終わったら相談に行ってはいけないと感じて遠慮する方がいらっしゃるので、自分でやれることはやりつつも、相談にきてくれるのは歓迎しています。あまり遠慮せずに積極的に制度を活用されると良いと思います。

大笹:周囲にアンテナをはって、何が自分に合っているのか見極めてみてください。また、実際に支援を受けても、今は自分に合わないこともあるかもしれませんが、自分自身の経験からしても、将来的につながり形成に発展することもあるのでそういった機会を大切にしてください。

:支援のメニューを使うのは代表者の方が多いと思いますが、ぜひお仲間と一緒に相談にきてください。一人で抱え込まないでください。第三者と共有する場は非常に大切であるとを私自身実感しました。支援を受けるとき、そこで生まれる出会いはとても面白いものです。いろんな立場の人が集まるので、あまり立場にとらわれず人と人との関係を大切に、ご縁を楽しむことが大事だと思います。

松本:意外と噂は世の中を結構まわっているので、人から信頼されることはとても重要です。誠心誠意行動していれば理解は得られると思います。

斉藤:今は情報、ネットワークがさまざまありますが、人と人とのかかわりあいが何よりも重要で、お互いの気持ちを持ち合わせることでよりよいものが生まれるのではないでしょうか。

 

 

■座談会 会場

港南台タウンカフェ
http://www.town-cafe.jp/

横浜市港南区港南台4-17-22 ブックスキタミ2F
TEL:045-832-3855 FAX:045-832-3864

■座談会 出席者

横浜ミサリングファクトリー 代表 松本美佐さん
http://misaling.net/

NPO法人こまちぷらす 代表 森祐美子さん
http://comachiplus.org/

株式会社教育ネット 代表取締役 大笹いづみさん
http://edu-net.co.jp/

コーディネーター:株式会社イータウン 代表取締役 齋藤 保